虫歯の痛みが生じている場合、放置していても自然に治癒することはありません。
自然回復が見込めるのは、痛みがない初期虫歯だけです。
しかし、虫歯治療へのストレスが強いことから、なかなか治療を受けられないという方も多いかと思います。
今回は、虫歯治療のストレスを軽減する主な方法について解説します。
虫歯治療のストレスを軽減する方法5選
以下の方法を実践すれば、多少は虫歯治療にかかるストレスが軽減する可能性があります。
・歯科医師に過去の経験を伝える
・治療中に細かい説明をしてもらう
・待ち時間を減らす
・静脈内鎮静法を選ぶ
・音楽を聴く
各項目について詳しく説明します。
歯科医師に過去の経験を伝える
虫歯治療がストレスに感じる方の中には、過去の虫歯治療で苦い経験をしたことが原因になっている方も多いです。
昔の虫歯治療は、今ほど痛みへの対策が行われていませんでした。
そのため、痛みがあるにもかかわらず、強引に治療を進められた経験がある方も多いでしょう。
また虫歯を放置していたことにより、歯科医師に怒られたことがトラウマになり、治療のたびにそれを思い出してしまうというケースもあります。
このような経験がある方は、前もって歯科医師に過去の経験を伝え、対策をしてもらった上で治療を受けましょう。
そうすることで、ある程度ストレスは軽減します。
例えば、極力痛みが出ないような治療計画を立ててもらえば、痛みによるストレスを感じることはありません。
ちなみに、虫歯を放置していたからといって、患者さんを叱るような歯科医師は現在ほとんどいません。
むしろ「よく勇気を出して来院してくれました」と褒めてもらえるケースの方が多いです。
治療中に細かい説明をしてもらう
虫歯治療中に細かい説明をしてもらうことができれば、ストレスは軽減される可能性があります。
特に初めて虫歯治療を受ける方は、治療の流れや使用する器具などについて、ほとんど理解していないケースが多いです。
そのような方が淡々と治療を進められてしまうと、常に不安を感じている状態になり、ストレスが溜まりやすくなります。
そのため、初めて治療を受ける方も、その旨を歯科医師に伝えましょう。
こうすることで、治療中「今から○○をします」「これは○○に使う器具です」といったように、事細かく説明してくれます。
歯科クリニックでは、分刻みのスケジュールで多くの患者さんを治療しているため、そこまで長く説明はできないかもしれません。
それでも、ほとんど説明がない状態で進められるよりはマシでしょう。
待ち時間を減らす
虫歯治療のストレスを軽減するには、できる限り待ち時間を減らすことも大切です。
なぜなら、歯科クリニックで自身の順番を待っている時間が長いと、色々なことを考えてストレスが溜まりやすくなるからです。
また待ち時間を減らす方法としては、患者さんが少ない時間に予約を取ることをおすすめします。
多くの患者さんは、平日であれば夕方以降に虫歯治療を受ける傾向があります。
そのため、午前中のなるべく早い時間帯に予約をすれば、ほとんど待つことなく治療を開始できます。
ちなみに土日診療を行っている歯科クリニックも多いですが、土日は平日通えない方が多く来院するため、比較的混雑する可能性が高いです。
静脈内鎮静法を選ぶ
虫歯治療のストレスを少しでも減らしたいのであれば、麻酔には静脈内鎮静法を選ぶことをおすすめします。
静脈内鎮静法は、点滴によって麻酔薬を投与し、リラックス効果を得ることができる処置です。
虫歯治療にストレスを抱く方の中には、麻酔に対して苦手意識を持っている方も多いかと思います。
静脈内鎮静法の場合、一般的な局所麻酔とは違って注射を使用しないため、麻酔が苦手な方には非常に向いています。
また静脈内鎮静法によるリラックス効果は治療中も継続されるため、最後までほとんどストレスがない状態で虫歯治療を受けられます。
音楽を聴く
虫歯治療中のストレスを軽減する方法としては、音楽を聴くことも挙げられます。
自身が好きな曲やリラックスできる曲を聞くことにより、不安やストレスが和らぐ効果が期待できます。
虫歯治療中、歯科医師や歯科衛生士が施術を行うのは口内だけであるため、治療中にイヤホンやヘッドホンを装着することは問題ありません。
ただし使用する際は、念のため前もって許可を取っておくことをおすすめします。
またイヤホンやヘッドホンで音楽を聴くのは有効な方法ですが、こうしていると歯科医師や歯科衛生士からの説明は聞こえなくなるため、注意が必要です。
まとめ
虫歯治療が苦手な方がストレスを抱くのは、ある程度仕方のないことです。
しかし極度のストレスがある状態だと、口が開きにくくなるなど治療に支障をきたすこともあります。
そのため、歯科医師ともコミュニケーションを取りつつ、少しでもリラックスした状態で治療を受けられるようにしておきましょう。
間違ってもストレスが強すぎるからといって、虫歯を治療せず放置してはいけません。