「歯を白くしたいけど、歯科クリニックに通う時間がない…」「ホワイトニングの施術を受けるお金がない…」
このような悩みを持つ方の中は、ホワイトニング歯磨き粉の使用を検討している方もいるでしょう。
しかし、ホワイトニング歯磨き粉にはいくつかのデメリットがあります。
今回はこちらの内容について解説します。
ホワイトニング歯磨き粉のデメリット6選
ホワイトニング歯磨き粉を使用することには、以下のようなデメリットがあります。
・歯を白くする効果が限定的
・効果を実感するまでに時間がかかる
・研磨剤による歯や歯茎へのダメージ
・知覚過敏のリスク
・歯の変色リスク
・歯科医師のチェックがない
各デメリットについて詳しく説明します。
歯を白くする効果が限定的
ホワイトニング歯磨き粉という名称ではあるものの、歯科クリニックのホワイトニングと同様の効果を得られるのかというと、決してそういうわけではありません。
ホワイトニング歯磨き粉で得られる漂白効果は、かなり限定的です。
こちらは医療機関で使用される薬剤とは成分が異なるからです。
歯科クリニックのホワイトニングで使用される薬剤には、過酸化水素が含まれています。
過酸化水素は、医療機関でしかその使用を許可されていません。
一方ホワイトニング歯磨き粉は、ポリリン酸ナトリウムやハイドロキシアパタイトなどの成分が含まれています。
これらはステインを浮かせて歯をコーティングする効果がありますが、過酸化水素のように根本から歯を白くすることはできません。
ちなみに海外製のホワイトニング歯磨き粉の中には、過酸化水素が含まれている商品もあります。
しかしこれらは海外の方が使用することを想定しているため、日本人にとっては刺激が強すぎる可能性があります。
効果を実感するまでに時間がかかる
ホワイトニング歯磨き粉は、歯科クリニックのホワイトニングに比べて効果を実感するまでに時間がかかります。
具体的には、初めての使用から2週間程度経過したタイミングで、ようやく少し効果が実感できる程度です。
こちらはオフィスホワイトニングに比べると非常に遅いです。
歯科医師に施術をしてもらえるオフィスホワイトニングは、即効性が高いことで知られています。
なぜなら、高濃度の薬剤を使用しているからです。
場合によっては、1回目の施術で効果を実感できることもあります。
そのため、とにかく早く歯を白くしたい方にとって、ホワイトニング歯磨き粉は適切な選択肢ではないと言えます。
研磨剤による歯や歯茎へのダメージ
ホワイトニング歯磨き粉には研磨剤が含まれていることがあり、こちらは歯や歯茎へのダメージにつながります。
研磨剤が含まれている場合、歯の表面を少しずつ削って白くしていきます。
そのため見た目はある程度白くなりますが、長期間使用すると歯が薄く脆くなってしまうおそれがあります。
また研磨剤が歯茎を傷つけ、歯周病のような炎症を起こしてしまうことも考えられます。
歯科クリニックでのホワイトニングでは、一切歯を削ることがありません。
知覚過敏のリスク
知覚過敏のリスクが高まることも、ホワイトニング歯磨き粉を使用するデメリットです。
知覚過敏は、少しでも熱いものや冷たいものが歯に触れただけで、ズキッとした痛みを引き起こす状態です。
ホワイトニング歯磨き粉の研磨剤による歯の表面の損傷は、エナメル質の下の象牙質を露出させ、知覚過敏のリスクを高めます。
また知覚過敏を発症すると、ブラッシングのときにも刺激を感じやすくなるため、必然的にホワイトニング歯磨き粉を使い続けるのが困難になります。
歯の変色リスク
ホワイトニング歯磨き粉を使用することで、かえって歯が変色してしまうことも考えられます。
何度も言うように、研磨剤入りのホワイトニング歯磨き粉を使用すると、歯の表面が傷つくおそれがあります。
またこのとき歯の表面に形成された凹凸やザラザラした部分には、食べ物の色素が入り込みやすくなります。
その結果、ホワイトニング歯磨き粉を使用しているにもかかわらず、以前より歯が黄ばんでしまうということが起こり得ます。
歯科医師のチェックがない
ホワイトニング歯磨き粉の使用するにあたっては、歯科医師のチェックが一切ありません。
こちらは非常に大きなデメリットです。
歯科クリニックのホワイトニングは、事前に歯科医師に口内環境をチェックしてもらい、問題ないことを確認した上で施術を開始します。
一方、ホワイトニング歯磨き粉はチェックがないため、虫歯や歯周病がある状態で使用を始めてしまうこともあります。
このような疾患がある状態でホワイトニング歯磨き粉を使用すると、歯や歯茎を傷つけて症状が悪化するおそれがあります。
まとめ
ホワイトニング歯磨き粉はドラッグストアなどで気軽に購入できますし、そこまで高い商品でもありません。
しかし、ホワイトニングの代わりになると考えて使用すると、現実と理想の乖離が生じることがあります。
そもそもホワイトニング歯磨き粉と歯科クリニックのホワイトニングとでは仕組みが違うため、完全に別物だと考えておきましょう。