虫歯治療を受けたいにもかかわらず、なかなか歯科クリニックに通院できないという方は多いかと思います。
特に強い恐怖心や不安を抱えている方は、歯科恐怖症が原因になっている可能性もあります。
今回は、歯科恐怖症に関するさまざまなことを解説したいと思います。
歯科恐怖症とは?
歯科恐怖症は、歯科クリニックでの治療や歯科クリニックに対し、日常生活に支障をきたすほどの強い不安や恐怖を感じ、治療が受けられなくなる状態です。
歯科恐怖症は病気?
歯科恐怖症は、精神医学では限局性恐怖症の一つとして分類されることがあります。
つまり病気の一種だということです。
歯科不安と歯科恐怖症は何が違う?
歯科不安は一時的な緊張ですが、歯科恐怖症は強い恐怖で通院自体が困難になったり、パニックを起こしたりする状態を指します。
なぜ歯科恐怖症になるのか?
歯科恐怖症は過去の痛い治療体験のトラウマやドリルの音、独特の匂い、何をされるかわからない不安などが主な原因です。
歯科恐怖症は珍しい?
歯科恐怖症は、決して珍しい疾患ではありません。
多くの人が歯科治療に不安を感じていて、歯科恐怖症を専門に扱う歯科クリニックも増えています。
大人になっても怖がるのは恥ずかしい?
大人で歯科恐怖症を患うのは、決して恥ずかしいことではありません。
本人の意思とは関係なく、身体が反応してしまう症状です。
歯科クリニックで「怖い」と伝えても良い?
歯科クリニックにおいて、治療が怖いことを伝えるのはもちろん構いません。
事前に伝えておくことで、歯科医師やスタッフが配慮した対応をしてくれます。
どのような歯科クリニックを選べば良い?
歯科恐怖症の方は“歯科恐怖症対応”、“無痛治療”、“静脈内鎮静法”などを掲げているクリニックが適しています。
歯科クリニックでカウンセリングだけ受診できる?
多くの歯科クリニックでは、カウンセリングだけ受けることが可能です。
中には、メールで相談を受け付けているところもあります。
虫歯治療を中断しても良い?
歯科恐怖症の方は、苦しくなったら手を挙げるなどのサインを決めておき、自分のペースで進めることが可能です。
虫歯治療の音に対する対策は?
音が怖い場合、耳栓の使用を許可している歯科クリニックや、静かな治療器具を使用している歯科クリニックがあります。
麻酔の注射自体が怖い場合は?
虫歯治療の麻酔に恐怖心を抱いている場合、表面麻酔や2025年現在普及している世界最細の注射針を使用することで、痛みを大幅に軽減できます。
ただし、世界最細の注射針はどの歯科クリニックでも採用されているわけではありません。
無痛治療は本当に痛くない?
無痛治療は、麻酔を工夫し、リラックスできる環境を整えることで痛みを最小限に抑える治療法です。
そのため、歯科恐怖症の方にはピッタリです。
笑気麻酔とは?
笑気麻酔は鼻から吸う麻酔で、ボーッとしたリラックス状態で治療を受けられます。
保険適用も可能であり、歯科恐怖症の方はぜひ活用すべきです。
静脈内鎮静法とは?
静脈内鎮静法は、点滴から薬を入れ、眠ったような状態で治療を受ける方法です。
歯科恐怖症のように、恐怖心が強い方に非常に有効です。
全身麻酔での治療は可能?
大学病院や専門の設備がある歯科クリニックでは、全身麻酔での一括治療にも対応しています。
しかし、一般的な歯科クリニックでは、歯科恐怖症を理由に全身麻酔を使用するというケースはまずありません。
嘔吐反射とは?
嘔吐反射は、異物などが口内に触れたとき、反射的に吐き気を催してしまうというものです。
歯科恐怖症の方は特に起こりやすいですが、鎮静法を活用することで比較的楽に治療を受けられます。
怖くて口を長時間開けていられない場合は?
虫歯治療が怖くて口を長時間開けていられない場合、開口器という器具で支えたり、こまめに休憩を挟んだりする配慮が受けられます。
虫歯治療中にパニックになったらどうする?
虫歯治療中にパニックになってしまった場合、一度治療を中断し、落ち着くまで待つなどの対応を歯科医師と事前に打ち合わせできます。
何をされているのか見えないのが怖い場合は?
歯科医師に何をされているのかが見えずに恐怖心を抱いている方は、鏡やモニターで見せてもらう、あるいは逆にタオルで目隠しをするなど、好みの方法を選べます。
受診前に自身でできるリラックス法は?
歯科恐怖症の方が虫歯治療を受ける場合、事前に深呼吸をする、好きな音楽を聴く、体調を整えておくといったリラックス法を実践するのが有効です。
特に体調が悪いと、精神的に不安定になりやすいです。
まとめ
虫歯治療は、歯科恐怖症の方が思っているほど怖いものではありませんし、危険でもありません。
患者さんの痛みや不安を最小限に抑えつつ、安全面を考慮しながら行います。
しかし、一度歯科恐怖症になってしまうと、なかなかそのまま治療を受けるのは厳しくなります。
そのため、まずは歯科クリニックの医師に相談し、治療を受けられるようになるまでゆっくり症状を改善していきましょう。
