甘いものが好きな方の中には、特にケーキが好きだという方もいるでしょう。
一口にケーキといってもさまざまな種類があり、そのときの気分で食べるものを選べるのも魅力です。
しかし、ケーキは極めて虫歯になりやすい食べ物として有名です。
今回は、ケーキの虫歯リスクをなるべく減らす方法について解説します。
ケーキの虫歯リスクが高い理由
そもそもケーキが虫歯につながりやすい理由としては、主に以下のことが挙げられます。
・糖分の量と滞留時間
・歯への付着性
・酸の生成
ケーキには大量の糖分が含まれていて、こちらは虫歯菌の栄養源になります。
特に一度に食べる量が多かったり、ダラダラと食べ続けていたりすると、口内が酸性に傾く時間が長くなり、虫歯になりやすいです。
またケーキの生地やクリームは歯の隙間に付着しやすく、口内に残りやすいです。
この食べカスが口内に長くとどまることで、虫歯を発症しやすい口内環境になってしまいます。
さらに、ケーキの糖分は口内のミュータンス菌などの虫歯菌に分解され、酸を生成します。
この酸により、歯のエナメル質が溶かされる脱灰という現象が起こり、虫歯の原因になります。
ケーキの虫歯リスクを抑える方法5選
ケーキの虫歯リスクをできる限り減らすには、以下のような対策が必要です。
・食後のデザートとして食べる
・食べる時間帯に注意する
・虫歯になりにくい種類を選ぶ
・食後すぐに口をゆすぐ
・キシリトールガムを活用する
各項目について詳しく説明します。
食後のデザートとして食べる
ケーキの虫歯リスクを軽減するには、ケーキ単体で食べるのではなく、食後のデザートとして食べることをおすすめします。
食事中は唾液の分泌量が増え、口内を中性に保つ作用が働きます。
そのため、食後のデザートとしてケーキを食べれば、口内のpHが酸性に傾く時間を最小限に抑えられます。
pHは、口内が酸性に近いのか、アルカリ性に近いのかを表す数値です。
逆に間食としてダラダラケーキを食べてしまうと、より虫歯のリスクは高まりやすいです。
食べる時間帯に注意する
ケーキの虫歯リスクを抑えるには、食べる時間帯にも注意しなければいけません。
間食としてケーキを摂取するのであれば、昼食と夕食の間の時間など、唾液の働きが活発な時間帯を選ぶことをおすすめします。
逆に就寝前は唾液の分泌量が減少するため、もっとも虫歯のリスクが高まるタイミングです。
もちろん、就寝前にケーキを食べた後ブラッシングをせずに寝てしまうと、虫歯の発症率は極めて高くなります。
虫歯になりにくい種類を選ぶ
虫歯になりにくいケーキを選ぶということも、ケーキによる虫歯リスクを減らすには大切なことです。
ケーキはどれも基本的に虫歯のリスクが高いですが、中でも危険なのはキャラメルやチョコレートなどを使用したものです。
これらは非常に粘着性が高く、糖分も多く含まれているため、虫歯を誘発することにつながります。
逆にフルーツが多く含まれたタルトやチーズケーキなどは、ケーキの中ではまだ虫歯になりにくいと言えます。
またケーキの中には、シュガーレスのものも存在します。
販売されている場所は限られますが、シュガーレスのケーキであれば虫歯菌のエサを減らすことができるため、虫歯を気にする方でも安心して食べやすいです。
ちなみにチョコレートが含まれるケーキを食べたい場合は、ハイカカオチョコレートを使用したものがおすすめです。
ハイカカオチョコレートは、アルカリ化作用があるため、虫歯菌を抑制する効果が期待できます。
食後すぐに口をゆすぐ
こちらはケーキ以外にも言えることですが、食べた後はすぐに口をゆすぐことにより、虫歯のリスクがある程度軽減されます。
歯と歯の間などに挟まった食べカスはなかなか除去できませんが、歯の表面についた糖分や食べカスであれば、口をゆすぐことで洗い流せます。
特に、水道水にはフッ素が含まれていることが多いため、可能であれば水道水でうがいをするようにしましょう。
キシリトールガムを活用する
ケーキを食べた後は、うがいやブラッシングを行うことも大切ですが、すぐにこれらが実行できない場合はキシリトールガムを噛むのも有効です。
食後にキシリトールガムを噛むことにより、唾液の分泌を促し、口内を中性に戻すことをサポートしてくれます。
また、キシリトールには虫歯菌の活動を抑える効果もあるため、ケーキのような虫歯リスクの高いものを食べた後のケアとしてはとても優れています。
ちなみに、キシリトールガムの唾液の分泌促進効果と虫歯菌の抑制効果により、口臭も軽減できる可能性があります。
まとめ
ケーキが好きな方は、虫歯になりやすいということをわかっていても、簡単にはやめられないかと思います。
しかし、だからといって欲望のまま食べ続けるのも良くありません。
もっともおすすめなのは、しっかり虫歯対策をしつつ、なるべく好きなケーキを楽しむことです。
もちろん、他の食事を摂る際も、このような考え方を意識することが大切