虫歯は年齢に関係なく、いつでも発症し得る疾患です。
そのため、高齢の方でも油断はできません。
また近い将来、退職をして老後生活を送ろうとする方の中には、今後の虫歯への対応について気にしている方もいるかと思います。
今回は、老後と虫歯に関することについて解説します。
なぜ高齢になると虫歯になりやすい?
人は年齢を重ねれば重ねるほど、虫歯の発症リスクが高くなるとされています。
こちらは唾液の減少や歯肉の退縮により、歯の根元が露出するからです。
根面う蝕とは?
根面う蝕とは、歯茎が下がり、露出した歯の根元にできる虫歯のことです。
また歯茎が下がる原因の一つに、加齢が挙げられます。
薬の服用は虫歯に関係ある?
老後は持病があることにより、薬を服用する機会も増えることが予想されます。
このとき持病の薬(高血圧、糖尿病など)の副作用で唾液が減り、虫歯のリスクが高まることがあります。
古い詰め物が取れた場合は?
高齢になってから昔装着した古い詰め物が取れた場合、被せ物の下が二次虫歯になっている可能性が高いです。
なぜ痛みがないのに虫歯が進むのか?
神経を取った歯は痛みを感じず、気づかぬうちに進行します。
高齢の方の中には、過去の虫歯治療で神経を取った本数が多い方もいるため、このようなことが起こりやすいです。
歯がボロボロなのは年齢のせい?
高齢になればなるほど、歯がボロボロになったり本数が少なくなったりするイメージがあります。
歯がボロボロなのは加齢だけでなく、セルフケアの低下や食生活の変化も大きな要因です。
認知症と虫歯は関係ある?
老後生活を送るタイミングで、認知症を発症してしまう方もいます。
認知症を発症してしまうと、セルフケアが困難になり、急速に虫歯が悪化する傾向があります。
間食が増えると虫歯になる?
仕事をやめて老後生活を送る方の中には、食事のタイミングが不規則になる方もいます。
また間食の増加は、口内が酸性の状態が長引かせるため、非常に虫歯リスクを高めます。
老後のドライマウスはどう対処すべき?
老後にドライマウスを発症してしまった場合、唾液腺マッサージや保湿ジェルが有効です。
これらの情報については、日本口腔保健協会のホームページなどから得ることができます。
ドライマウスを放置すると、唾液の自浄作用が働かず虫歯のリスクが高まります。
孫に虫歯菌をうつしてしまう可能性はある?
孫がいる方は、食器の共有などでミュータンス菌がうつる可能性があるため、注意して接する必要があります。
電動歯ブラシは老後のセルフケアに有効?
電動歯ブラシは、老後生活を送る方のセルフケアに向いていると言えます。
筋力が衰えても効率よく磨けるため、使用が推奨されます。
うがいを何回もするのは正解?
老後はセルフケアが不十分になりやすいですが、だからといってブラッシング後のうがいを何回もするのは間違いです。
フッ素を口に残すため、少量の水で1回が理想です。
入れ歯も虫歯菌で汚れる?
老後は入れ歯を装着した状態で生活する方も多いです。
また入れ歯に付着したプラークは、残存歯の虫歯を引き起こします。
舌の清掃は必要?
老後は口内の細菌が増えやすいため、歯や歯茎だけでなく、舌の上までしっかりと専用のブラシで清掃するのが有効です。
定期検診はどれくらいの頻度で受診すべき?
年齢を重ねても、歯科クリニックの定期検診は3ヶ月に1回程度、8020推進財団などが推奨するペースで受けるべきです。
70歳からでも矯正治療やインプラント治療は受けられる?
退職した後、70歳を過ぎてから歯をキレイに整えるために、矯正治療やインプラント治療を受けようと考える方もいるでしょう。
骨の状態によりますが、70歳からでも矯正治療やインプラント治療は受けられる可能性があります。
セラミックは一生持つ?
セラミックの寿命は平均10~20年です。
そのため、手入れ次第では老後も交換せず、生涯使い続けられる可能性があります。
全身疾患があっても虫歯治療は受けられる?
全身疾患を抱えている状態であったとしても、かかりつけ医と連携した訪問歯科や専門外来で対応可能です。
歯科クリニックに通院できない場合は?
身体の不自由や体力の衰えなどが原因で、歯科クリニックに通うのが難しくなった場合、日本訪問歯科協会などを通じて自宅や施設で虫歯治療が受けられます。
麻酔は身体の負担になる?
現代の歯科クリニックで採用される麻酔には、血圧上昇を抑えるタイプもあり、高齢の方でも比較的安全です。
高額療養費制度は使える?
自費診療を除き、月間の医療費が上限を超えた場合は、高額療養費制度の還付対象になります。
まとめ
現時点では体力的に問題がない方であっても、いずれは老後生活を送ることになり、そのときには体力も低下する可能性が高いです。
また全身疾患や認知症など、何らかの疾患を患う可能性もあるため、老後の虫歯治療や予防に関する知識は多く身に付けておくべきです。
もちろん、家族も高齢の方の虫歯治療・予防についてある程度理解しておく必要があります。
