【武蔵小金井駅前の歯医者・予防歯科】虫歯予防におけるのど飴のデメリット

風邪を引いたときなど、喉の違和感があるときにはのど飴を食べるという方も多いかと思います。
またのど飴にはフルーツなどを使用したものも多く、単純にお菓子として頻繁に食べている方もいるでしょう。
しかし、虫歯予防の観点で見たとき、のど飴にはいくつかのデメリットがあります。
今回はこちらの点について解説します。

虫歯予防におけるのど飴のデメリット4選

虫歯予防の観点で見た場合、のど飴には以下のようなデメリットがあります。

・歯が溶ける
・消化器への負担
・味覚の麻痺と食習慣の歪み
・口内フローラの攪乱

各デメリットについて詳しく説明します。

歯が溶ける

多くの人がノンシュガーやシュガーレスののど飴なら虫歯にならないと過信しがちですが、ここには大きな落とし穴があります。

日本の食品表示基準では、100gあたり糖類が0.5g未満であれば“ゼロ”や“ノン”と表示できるため、微量の糖分が含まれている可能性があります。
虫歯菌は、たとえわずかな糖分であってもそれを餌にして酸を作り出し、歯の表面を溶かし始めます。

さらに深刻なのは、のど飴特有の酸味料による影響です。
のど飴には味を調えるためにクエン酸やアスコルビン酸が含まれていることが多いですが、これらは口内を強い酸性に傾けます。

通常、口内は唾液の緩衝能という働きによって中性に戻りますが、のど飴を長時間、あるいは頻繁に口に含んでいると、唾液による修復が追いつきません。
その結果、歯の表面のエナメル質が直接溶け出す酸蝕症を引き起こすリスクが高まります。

これは菌が原因の虫歯とは異なり、歯そのものが物理的に薄くなってしまう現象です。
特に寝る前に「ノンシュガーだから」と安心して舐めたまま眠る行為は、就寝中の唾液分泌量の低下も相まって、歯にとってもっとも過酷な環境をつくり出すことになります。

消化器への負担

虫歯予防の代名詞であるキシリトールやソルビトール、マルチトールといった糖アルコールは、確かには虫歯菌に分解されない優れた成分です。
しかし、これらは小腸で消化・吸収されにくいという特有の性質を持っています。

適量であれば問題ありませんが、1日に何粒もあるいは数箱分を短期間で消費すると、消化しきれなかった成分が大腸へと送り込まれます。

また大腸に到達した糖アルコールは、浸透圧の影響で周囲の水分を過剰に引き込みます。
その結果、便の水分量が急激に増え、一過性の下痢や腹痛、腹部膨満感を引き起こす原因となります。

特に子どもや胃腸がもともとデリケートな方は、大人よりもはるかに少ない量でこの症状が出やすいことが知られています。
商品のパッケージ裏面に必ずといっていいほど「多量に食べるとお腹がゆるくなる場合があります」という注意書きがあるのは、この生理現象を想定しているからです。

味覚の麻痺と食習慣の歪み

虫歯予防ののど飴の多くには、甘さを補うためにスクラロースやアセスルファムKといった人工甘味料が配合されています。
これらは砂糖の数百倍という強烈な甘みを持ちながら、カロリーや糖類にカウントされないため重宝されますが、強すぎる甘みに脳と舌が慣れてしまうという弊害があります。

常に強い甘味刺激にさらされ続けると、味蕾の感度が低下し、野菜の甘みや出汁の旨味といった繊細な味わいを感じにくくなる味覚の鈍化を招くおそれがあります。

味覚が鈍ると、食事全体の味付けが濃くなり、結果として塩分や糖分の多い食品を好むようになります。
また脳は甘みを感じているのに血糖値が上がらないというミスマッチが起こることで、かえって食欲が増進し、高カロリーな食べ物を求めてしまうという研究結果も存在します。

のど飴を常備し、口寂しさを紛らわせる習慣がついてしまうと、それはもはや治療やケアではなく、一種の依存状態に近くなります。
虫歯を予防できても、食生活全体が乱れて生活習慣病のリスクを高めてしまっては意味がありません。

口内フローラの攪乱

薬用成分や殺菌成分が配合された指定医薬部外品や医薬品ののど飴を、虫歯予防や風邪予防のつもりで乱用することにもデメリットがあります。

口の中には、腸内と同じように多種多様な細菌がバランスを保って生息している口腔フローラが存在します。
この中には、外部からの病原菌の侵入を防いだり、口内の健康を維持したりする役割を持つ善玉菌も多く含まれています。

殺菌成分が含まれるのど飴を過剰に舐め続けると、虫歯菌や喉の痛みを取り除く一方で、これら大切な善玉菌まで無差別に排除してしまう可能性があります。

菌のバランスが崩れると、カンジダ菌などが異常繁殖しやすくなったり、口臭が強くなったり、口内炎ができやすくなったりといったトラブルを招くことがあります。
また強力な殺菌剤を使い続けることで、耐性菌を生み出すリスクもゼロではありません。

本来、のど飴は症状がある時に一時的に使用するものであり、日常的な予防として常用するものではありません。
のどの不快感に対して安易に殺菌成分に頼りすぎることは、自然な防御機能を弱め、かえって感染症にかかりやすい環境を自ら作り出してしまう危うさがあります。

まとめ

のど飴には美味しいフレーバーのものも数多く存在しますが、基本的にはすぐに風邪の治療が受け慣れない場合などに、応急処置として食べるものと考えておきましょう。
常用すると虫歯のリスクが高まりますし、味覚にも悪影響を及ぼす可能性があります。
またのど飴を食べる頻度が多いのであれば、せめてセルフケアを徹底し、虫歯のリスクをできる限り下げなければいけません。

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