虫歯を予防するためには、どのように汚れてしまった歯をケアするかだけでなく、食事でどのようなものを摂取するかも重要になってきます。
また虫歯予防に効果的な食べ物の一つに、野菜スティックが挙げられます。
今回は、なぜ野菜スティックが虫歯予防につながるのかを中心に解説します。
野菜スティックが虫歯予防につながる理由4選
野菜スティックを食べることにより、虫歯を予防しやすくなる理由は以下の通りです。
・唾液の分泌量が増える
・歯の表面が清掃される
・栄養素の吸収率が高まる
・食べすぎを防止できる
各項目について詳しく説明します。
唾液の分泌量が増える
野菜をスティック状にして食べることで、唾液の分泌量増加が期待できます。
こちらは虫歯予防につながる理由の一つです。
野菜スティックの多くは、シャキシャキ、ポリポリとした歯応えがある野菜ばかりです。
そのため、飲み込むまでにはしっかりと咀嚼する必要があります。
また咀嚼回数が増えるということは、それだけ唾液の分泌量が増えるということになります。
唾液には、虫歯の原因となる口内の酸を中和したり、細菌を洗い流したりしてくれる効果があります。
つまり分泌量が多ければ多いほど、口内をキレイな状態にし、虫歯を予防できるということです。
特に、普段口呼吸をする癖がある方などは、口内が乾燥しがちです。
このような方は、日頃から野菜スティックを採り入れ、口の中を潤した状態にしておくことが望ましいです。
歯の表面が清掃される
野菜スティックには、食べることで歯の表面が清掃されるという効果もあります。
こちらも、虫歯予防につながる理由です。
虫歯を予防する習慣といえば、誰もが真っ先にブラッシングを思い浮かべるでしょう。
ブラッシングは、食事のとき歯と歯の間などに入り込んだ食べカスを取り除き、虫歯の発症を防ぐための習慣です。
野菜スティックは、こちらのブラッシングと同じような効果を持っています。
もちろん歯と歯の間などの汚れはなかなか落ちませんが、歯の表面や咬合面の汚れであれば、咀嚼するだけで歯と野菜が擦れ、多少は食べカスやプラークを落とせます。
このような効果を持つ食品は清掃性食品と呼ばれ、中でも直接歯を清掃できる直接清掃性食品は、虫歯予防効果が高いです。
ちなみに梅干しやレモンなど、口内に入れることで唾液の分泌量が増え、間接的に虫歯を防いでくれる食品は間接清掃性食品といいます。
栄養素の吸収率が高まる
栄養素の吸収率が高まるという点も、野菜スティックが虫歯予防につながる理由です。
野菜は基本的に、生の状態で食べると多くの栄養を摂取できます。
加熱すると、ビタミンCなど熱に弱い栄養素が壊れてしまう可能性があります。
野菜スティックは、野菜をスティック状にしただけで一切加熱しないため、栄養素が逃げてしまう心配がありません。
ちなみに野菜スティックから得られる栄養素としては、抗酸化作用のあるビタミンCや粘膜の健康維持に役立つビタミンAなどが挙げられます。
さらにカルシウムやリンなども摂取できれば、虫歯のリスクは大幅に減少します。
食べすぎを防止できる
野菜スティックには、食べすぎを防止できるというメリットもあり、こちらも虫歯予防につながります。
野菜スティックは生野菜であるため、非常に低カロリーです。
その上、生野菜のシャキシャキ感が食欲を刺激するため、満腹感を得やすいです。
なかなか満腹感が得られない方は、高カロリーかつ虫歯のリスクが高い食べ物に手を伸ばしてしまいがちです。
野菜スティックを中心に食べていれば、ダイエット効果が得られる上に、このような虫歯のリスクが高いものを避けやすくなります。
野菜スティックとして食べるのにおすすめの野菜
野菜スティックにして食べるのに向いているのは、キュウリや大根、ニンジンなどの野菜です。
キュウリは歯応えがあり、よく噛んで食べられるため、唾液の分泌を促します。
また大根は繊維質が豊富のため、歯の表面を磨く効果が期待できます。
さらに、ニンジンも生で食べる場合はかなりの硬さがあるため、食べることで満足感も得られます。
虫歯予防として野菜スティックを食べる際の注意点
野菜スティックは、基本的にマヨネーズをつけて食べることが多いです。
マヨネーズは酸性であるため、あまりに食べすぎるとエナメル質を溶かす可能性があります。
また野菜スティックの醍醐味と言えば、マヨネーズ以外のディップソースを楽しむことですが、このとき砂糖が含まれているソースは避けるようにしましょう。
他のソースをつけるのであれば、カルシウムやタンパク質、マグネシウムなどが豊富な味噌がおすすめです。
まとめ
手軽に虫歯予防をしたいという方は、いつでもおやつ感覚で食べられる野菜スティックを採り入れてみましょう。
細菌は、すでに食べやすいスティック状にカットされた商品も数多く販売されています。
ただし野菜スティックを食べる際は、虫歯の原因となる砂糖を摂ったり、酸性のものをあわせて摂ったりしないことをおすすめします。
もちろん肉や魚など、他の食品から栄養素を摂取することも大切です。