口内炎の痛みは、食事や会話を困難にし、生活の質を低下させるおそれがあります。
そのため、なるべく早く治すことが望ましいです。
また口内炎は、歯科クリニックでの治療の他、食生活を改善することでも治ることがあります。
今回は、口内炎があるときに摂取すべき食べ物について解説します。
口内炎があるときに摂取したい食べ物6選
口内炎を発症している場合、以下のような食べ物を積極的に食べるようにしましょう。
・ビタミンB2が豊富なもの
・ビタミンB6が豊富なもの
・ビタミンCが豊富なもの
・鉄分が豊富なもの
・亜鉛が豊富なもの
・ハチミツ
各項目について詳しく説明します。
ビタミンB2が豊富なもの
口内炎を発症した場合、ビタミンB2が多く含まれている食べ物を摂取すべきです。
ビタミンB2は、口内の粘膜の健康を維持し、ダメージを受けにくくする働きを持っています。
また細胞の修復をサポートし、口内炎の治癒を促進してくれます。
さらに、ビタミンB2は脂質をエネルギーに変える代謝を促進し、口内炎の発生を抑える働きも期待できます。
つまり、口内炎予防にも効果があるということです。
ちなみにビタミンB6は、豚や牛、鶏のレバーに多く含まれています。
その他ウナギや納豆、卵や乳製品、アーモンドやキノコ類にも含まれているため、食材に飽きずに摂取できる可能性が高いです。
ビタミンB6が豊富なもの
口内炎をなるべく早く治したいという場合は、ビタミンB6の摂取も有効です。
ビタミンB6は、皮膚や粘膜の健康を維持してくれるビタミンです。
また免疫機能を正常に保つ働きがあり、口内炎による炎症を抑えるのにも役立ちます。
さらに、ビタミンB6はタンパク質の代謝を助け、口内炎を治すために必要な細胞の修復を促進します。
ビタミンB6の摂取については、魚類であればマグロやカツオ、肉類であれば鶏むね肉やレバーなどから行うのが効率的です。
豆類であれば大豆やピーナッツ、野菜類であればホウレンソウやブロッコリー、カリフラワーなどからも摂取可能です。
ビタミンCが豊富なもの
ビタミンCが豊富な食べ物も、口内炎があるときには積極的に摂取すべきです。
ビタミンCは病原体から身体を守り、免疫力を高める効果があります。
これにより、口内炎の原因となる細菌やウイルスの活動を抑え、炎症を鎮める効果が期待できます。
さらに、他のビタミンと同じく、口内の粘膜の健康維持も行ってくれます。
ちなみにビタミンCは、果物や野菜から多く摂取できます。
果物で言うと、柑橘系のレモンやオレンジ、みかんなどに多く含まれます。
また野菜ではブロッコリー、パプリカ、キャベツなどを食べれば、十分にビタミンCを摂り入れることができます。
鉄分が豊富なもの
口内炎を早く治すためには、鉄分の摂取も必要です。
鉄分は免疫細胞の働きを助けるため、摂取することで口内炎を引き起こす細菌などに対する抵抗力が強くなります。
また口腔粘膜の健康維持においても重要な他、貧血予防にもつながります。
鉄分不足が進行すると、鉄欠乏性貧血を引き起こします。
これにより口内炎や舌炎、嚥下障害などの症状が現れることがあるため、摂取は必須だと言えます。
嚥下障害は、食べ物を口から胃へ送り込む一連の動作において、障害が起きている状態です。
ちなみに鉄分が豊富な食べ物としては、多くの方がご存知のレバーが挙げられます。
ただし、レバーが苦手な方は魚類や海藻類などからも摂取可能です。
魚類で言うとしじみやあさり、カツオやマグロなどから摂取できます。
さらに海藻類にも、海苔やワカメ、昆布など鉄分が豊富な食材は数多くあります。
亜鉛が豊富なもの
亜鉛が豊富なものも、口内炎を早く治すために摂取すべきです。
亜鉛は免疫細胞を活性化させ、口内粘膜の維持に必要な細胞の再生を助けます。
また亜鉛を摂取することで、口内炎ができにくい口内環境をつくることにもつながります。
亜鉛が多く含まれる食材としては、牡蠣や牛肉、豚肉や大豆製品(豆腐、納豆など)などが挙げられます。
いつでも気軽に予防したいという方は、カシューナッツなどのナッツ類を食べるのも良いでしょう。
ちなみに、亜鉛は味覚を正常に保つためにも重要な栄養素です。
ハチミツ
口内炎がなかなか治らない場合、ハチミツを摂取するのもおすすめです。
ハチミツに含まれるグルコン酸などの成分には殺菌作用があり、口内炎の原因となる細菌の繁殖を抑えます。
さらにハチミツは粘度が高いため、物理的に口内の粘膜を保護し、乾燥を防いでくれます。
ただしハチミツは糖分を多く含んでいるため、直接口内炎に塗布するなどすると、かえって症状を悪化させてしまう可能性があります。
まとめ
口内炎は、特に治療を受けなくても自然に治癒することがあります。
しかし食生活が乱れている場合、なかなか完治しないどころか、また新たな口内炎を発症してしまう可能性もあります。
そのため、食生活の改善はとても重要です。
もちろん、食生活を正しても症状が良くならない場合、早急に歯科クリニックに相談しなければいけません。