口内炎は、誰もが発症する可能性のある身近な口腔疾患の一つです。
実際発症したことがある方も多いかと思いますが、口内炎について深く把握している方は、残念ながらあまり多くないのが現状です。
今回は、口内炎に関する疑問にいくつかお答えしていきますので、この機会にぜひ知識を深めてください。
そもそも口内炎とは?
口内炎は、口腔内の粘膜にできる炎症や潰瘍の総称です。
一般的に、白っぽい潰瘍の周りが赤く縁取られているアフタ性口内炎が多く見られます。
特に思い当たる節がなく、急に口内に形成された場合は、アフタ性口内炎である可能性が高いです。
口内炎の主な原因は?
口内炎ができる原因は一つではありません。
ストレスや睡眠不足、栄養バランスの乱れや口の中の傷などが複合的に関与していると考えられています。
口内炎の種類は?
口内炎にはアフタ性口内炎の他、カタル性口内炎、ウイルス性口内炎、アレルギー性口内炎、ニコチン性口内炎などがあります。
カタル性口内炎は外傷性口内炎とも呼ばれ、入れ歯などが口内に当たったときの刺激で形成されます。
またニコチン性口内炎は、喫煙が原因でできる口内炎です。
口内炎は他人にうつる?
般的なアフタ性口内炎は感染症ではないため、他人にうつることはありません。
ただし、ヘルペスウイルスによるウイルス性口内炎は感染する可能性があります。
口内炎になるとどのような症状が出る?
口内炎を発症すると、触ると痛い、食事や会話の際にしみる、食べ物が飲み込みにくいなどの症状があります。
特に、食事に与える影響はとても大きいです。
口内炎は治療しなくても治る?
口内炎はほとんどの場合、特別な治療をしなくても1~2週間程度で自然に治癒します。
2週間以上経っても改善しない場合は、口腔外科を取り扱う歯科クリニックに相談することをおすすめします。
治癒期間を短縮する方法はある?
患部を清潔に保ち、炎症を抑える市販薬(軟膏やパッチ)を使用することで、口内炎の症状を和らげたり治癒を早めたりできます。
口内炎にはどのような市販薬が効く?
口内炎にはステロイド軟膏、局所麻酔薬入りのジェル、殺菌作用のあるうがい薬などが効果的です。
これらはいずれも、ドラッグストアなどで購入できます。
口内炎の発症にビタミン不足は関係ある?
口内炎を発症する原因の一つが栄養不足です。
またビタミンB1・B2・B6・B12、ビタミンC、鉄、亜鉛などの不足が口内炎の原因となることがあります。
口内炎があるときに避けるべき食べ物は?
口内炎がある場合、辛いものや酸っぱいもの、塩辛いものや硬い食べ物、熱い飲み物などは刺激になるため、避けるのが賢明です。
逆におすすめなのは、スープややわらかい食べ物などです。
口内炎はどうすれば予防できる?
口内炎を予防するには、十分な睡眠と休息をとり、バランスの取れた食事、適切な口腔衛生を心がけ、ストレス管理をすることが重要です。
また入れ歯の定期的な調整、禁煙なども、徹底的に口内炎を予防したい方にとってはおすすめです。
口内炎が再発を繰り返すのはなぜ?
何度も口内炎を再発する方は、慢性的なストレスや栄養不足、免疫力の低下やホルモンバランスの乱れなどが背景にある可能性が高いです。
歯科クリニックで行われる口内炎治療は?
歯科クリニックでは、症状に応じて、ステロイド軟膏の処方、薬用マウスウォッシュの使用などが行われます。
特に重症の場合、レーザー治療などが行われることも考えられます。
子どもでも口内炎はできる?
子どもでも、大人と同じように口内炎を発症します。
また子どもはアフタ性口内炎だけでなく、ヘルペス性口内炎の発症リスクも高いです。
食物アレルギーと口内炎は関係ある?
口内炎は、実は食物アレルギーと関係があります。
チョコレートやコーヒー、ナッツなど特定の商品に対する過敏症やアレルギー反応が、口内炎を引き起こすことがあります。
大きな口内炎ができた場合はどうする?
口内炎のサイズが大きい場合(1cm以上)、痛みが強く長引くことがあります。
そのため、市販薬で対処できない場合は、歯科クリニックを受診することをおすすめします。
口内炎と口唇ヘルペスの違いは?
口内炎は主に口の内側の頬や舌にでき、ヘルペスは唇や口の外側にできることが多いです。
また、ヘルペスはウイルス性で感染性があります。
治らない口内炎ががんの可能性はある?
極めて稀なケースではありますが、4週間以上治らない口内の潰瘍は、口腔がんの可能性も否定できません。
気になるようであれば、早期発見のために専門医による精密検査が推奨されます。
まとめ
冒頭でも触れた通り、口内炎は誰にとっても身近な口腔疾患でありながら、その実態はあまり知られていません。
口内炎のことを知らなければ、発症したとき適切に対処できませんし、再発を防ぐのも難しくなります。
そのため、まずは口内炎のことについて把握し、なるべく発症させないように努めることが大切です。
もちろん症状が長引く場合、歯科クリニックの力を借りることも検討しましょう。
