口内炎を発症した場合、歯科クリニックで治療を受けるのはもちろん、食事の摂り方にも気を付けなければいけません。
好きなように食事をしていると、症状が悪化し、さらなる痛みにおそわれる可能性があります。
今回は、口内炎の症状を悪化させてしまう食事の内容について解説します。
口内炎の症状を悪化させる食事5選
以下の食事内容や習慣は、口内炎をよりひどい状態にする原因になります。
・刺激物
・硬いもの
・甘いもの
・アルコール
・早食い
各項目について詳しく説明します。
刺激物
口内炎ができている方は、できる限り刺激物の摂取を控えなければいけません。
こちらは口内炎への刺激となり、症状を悪化させます。
ここでいう刺激物には唐辛子やマスタード、ワサビといった辛いものだけでなく、熱すぎるスープや飲み物も含まれています。
また塩辛いものや柑橘類、トマト、酢などの酸っぱいものも基本的には避けるのが無難です。
特に注意すべきなのは熱いスープや飲み物であり、こちらは他の食べ物と違って、口内炎ができている部分を避けながら食べるのが難しいです。
口に入れると全体に行き渡り、口内炎を刺激する可能性が高いため、注意してください。
硬いもの
硬いものも、口内炎の症状を悪化させる食べ物です。
口内炎を発症したときは、とにかくその部分に触れないことが大切です。
ついつい気になって触ってしまう方も多いかと思いますが、触っても痛みが出たり細菌が入り込んだりするだけで、一切メリットはありません。
また触れないというのは、手で触れないことだけでなく、食べ物が触れないことも指しています。
中でも硬いものが触れるのはかなりの刺激になるため、避けなければいけません。
煎餅やナッツなどの硬度があるものの他、スルメやビーフジャーキーといった乾きものも摂取しないことをおすすめします。
ちなみに、あまり硬いイメージがなくても、実際は口内炎に触れたときのリスクが高いというものもあります。
例えばフライドポテトは、ホクホクした食感のためそこまで硬いイメージがないですが、中にはカリッと揚がった硬いものも混じっています。
こちらに気付かず誤って口内炎がある方で食べると、痛みを増幅させてしまうおそれがあります。
甘いもの
あまりイメージがないかもしれませんが、実は甘いものも口内炎の症状を悪化させやすい食べ物の一つです。
ケーキやチョコレートなどの甘いものには、砂糖が大量に含まれています。
砂糖は口内の細菌の栄養源となり、細菌の繁殖を助けます。
また細菌の量が増殖すると、口内炎の炎症が悪化し、痛みを引き起こす可能性があります。
もちろん甘いものには先ほど挙げたお菓子類だけでなく、ジュースなどの飲み物も含まれています。
アルコール
口内炎の症状を悪化させてしまうものとしては、アルコールも挙げられます。
アルコールは、口内のお患部を刺激し、痛みや炎症を悪化させる可能性が高いです。
特に度数が高いお酒やビール、シャンパンといった炭酸飲料は刺激が強いため、注意が必要です。
またアルコールと口内炎の相性が悪い理由としては、アルコールの作用も挙げられます。
人はアルコールを摂取すると、体内で分解されるときにビタミンB群を大量に消費します。
ビタミンB群は、粘膜の健康維持に必要な栄養素であるため、不足すると口内炎の回復が遅れる可能性があります。
こちらの作用は、甘いものを食べることでも起こり得ることです。
さらに、アルコールには利尿作用もあります。
そのため、過度の飲酒は脱水症状を引き起こし、唾液の分泌量を低下させます。
唾液の分泌量低下によって乾燥した状態は、口内炎の悪化や細菌感染のリスクを著しく高めます。
ちなみに、過度な飲酒はブラッシングをおろそかにする原因でもあります。
口内の食べカスやプラークをキレイに除去できなければ、食事による口内炎の痛みは長時間続くことになります。
早食い
口内炎を悪化させる食事の習慣としては、早食いが挙げられます。
早食いをすると、あまり咀嚼されていない状態の食べ物が次々と飲み込まれます。
つまりそれほど硬いものでなくても、口内炎の部分に与える刺激が大きくなってしまうということです。
また焦って早食いをすることで、頬の内側を噛んでしまうことも考えられます。
こちらは口内炎の症状を悪化させることはもちろん、特に問題のなかった部分に口内炎を発症させる原因にもなり得ます。
ちなみに早食いには、満腹中枢が刺激されないことによる食べすぎ、消化不良による胃や腸への負担増大といったデメリットもあります。
まとめ
口内炎を発症したときは、歯科クリニックに通うまでの間、自宅で炎症を鎮めるために対処することが望ましいです。
例えばうがい薬でうがいをしたり、丁寧にブラッシングをしたり、市販の軟膏薬を塗布したりといった方法です。
逆に、たとえ歯科クリニックに通うまでのわずかな時間であっても、刺激物やアルコールなどの摂取は避けるのが無難です。
もちろん、通院せずに放置するのは絶対にNGです。