【武蔵小金井駅前の歯医者・口腔外科】抜歯後のドライソケットの原因やデメリット

歯科クリニックで抜歯をした後は、しばらくの間トラブルが発生しないか経過観察をしなければいけません。
また抜歯後に起こるトラブルとして代表的なものに、ドライソケットという現象が挙げられます。
今回は、抜歯後に起こるドライソケットの概要や原因、デメリットなどについて解説します。

ドライソケットの概要

ドライソケットは、抜歯したときにできた穴がそのままの状態になってしまう症状です。

親知らずや虫歯などの治療では、対象となる歯を抜歯することがあります。
通常このように抜歯された歯については、穴の部分に対して周囲の歯茎や骨の血管から血液が集まり、血餅という血の塊がつくられます。

血餅がつくられるのは、穴を塞ぐことで治癒を促進したり、細菌感染を防いだりするためです。

しかし、何らかの理由によって血餅がつくられなかった場合、穴が塞がらずドライソケットが形成されます。

ちなみに、上顎に比べると下顎の方がドライソケットのリスクが高いです。
こちらは、下顎の方が骨の中の血管の走行が少なく、出血が起こりにくいからです。

特に親知らずのような横や斜めに生えている大きな歯を抜くときは、ドライソケットの発症が懸念されます。

ドライソケットの原因

抜歯後にドライソケットが形成される主な原因としては、以下のことが挙げられます。

・血餅の早期喪失
・細菌感染
・喫煙
・その他

各項目について詳しく説明します。

血餅の早期喪失

抜歯後の患部に血餅が形成されていたにもかかわらず、早期に喪失してしまうとドライソケットが起こりやすいです。
また早期喪失の理由としては、過度なうがいや傷口を触ることなどが挙げられます。

抜歯後の口内は出血がある程度続き、気持ち悪い感覚になることもあります。
しかし、だからといって何度もうがいをしていると、せっかく形成された血餅が剥がれてしまいます。

また気になる患部を指や舌で何度も触ることでも、血餅が剥がれてドライソケットのリスクは高まります。

細菌感染

抜歯した穴に血餅がつくられるのは、細菌感染を防ぐためです。
しかし、血餅がつくられる前に細菌感染が起こってしまうこともあり、こちらもドライソケットにつながります。

具体的には、口内の細菌が露出した骨に感染することで、ドライソケットを引き起こすというものです。

喫煙

普段喫煙をしている方は、抜歯後しばらくの間控えなければドライソケットのリスクが増大します。

喫煙には身体へのさまざまな害があることで有名ですが、中でも血流の悪化は抜歯後の口内にとって良くない影響です。
血餅は血液によってつくられるものであるため、血流が悪くなるとうまく形成されず、ドライソケットになってしまいます。

その他

その他のドライソケットの原因としては、激しい運動や長時間の入浴なども挙げられます。

激しい運動や運時間の入浴をすると血行が良くなり、なかなか血が固まらなくなるため、血餅によって抜歯した穴がなかなか塞がりません。

ドライソケットのデメリット

抜歯によってドライソケットが形成されると、以下のようなデメリットが生じます。

・強い痛み
・治癒の遅れ
・細菌感染
・歯茎の変形

各デメリットについて詳しく説明します。

強い痛み

ドライソケットが発生すると、その患部は強い痛みに襲われることがあります。
なぜなら、骨が露出した状態だからです。

露出した骨が食べ物や飲み物、空気などの刺激にさらされ、炎症を起こすことにより、ズキズキと脈打つような激しい痛みを引き起こします。

痛みは通常抜歯後2~3日後に強くなり、鎮痛剤も効きにくい場合があります。

治癒の遅れ

ドライソケットが形成されることにより、当然抜歯した部分の治癒には遅れが生じます。

通常、抜歯後の傷口は1週間程度で塞がりますが、ドライソケットの場合は数週間~数ヶ月かかることも珍しくありません。

細菌感染

細菌感染が原因でドライソケットが形成されることがあるという話をしましたが、その逆もあります。
こちらは他の理由で血餅がつくられず、骨が露出し続けることにより、そこから細菌感染が起こるというものです。

また感染が進行すると、急性歯槽骨炎や蜂窩織炎といった症状を引き起こすこともあります。
特に注意したいのは蜂窩織炎で、こちらは発症すると発熱や倦怠感、食欲不振などの全身症状が現れることも考えられます。

歯茎の変形

ドライソケットの状態を放置すると、歯茎の炎症が強くなって抜歯した穴がうまく塞がらないことがあります。
その結果歯茎が大きく凹んだり、段差ができたりすることがあります。

こちらは審美性の低下だけでなく、将来的なインプラント治療などにも影響することが考えられます。

まとめ

抜歯という施術は、そこまで頻繁に受けるものではありません。
親知らずであっても虫歯であっても、抜歯は基本的に最終手段としてしか選択されないからです。
しかし少しでも抜歯の可能性がある場合は、前もってドライソケットのリスクについて知っておきましょう。
100%予防することは難しいですが、リスクを高める行動などは回避できる可能性があります。

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