矯正治療は、お世辞にも簡単な治療とは言えません。
時間をかけて歯を動かす治療であるため、受けるにはある程度の勇気が必要です。
またこのような場合に、友人にも歯並びに悩む方がいて、「一緒に矯正治療を受けよう」と誘われる可能性もあります。
今回は、友達同士で矯正治療を受けるメリット・デメリットを解説します。
友達同士で矯正治療を受けるメリット4選
友達と同時に矯正治療を開始することには、主に以下のようなメリットがあります。
・モチベーションを維持できる
・情報を共有できる
・喜びを共有できる
・不安が軽減される
各メリットについて詳しく説明します。
モチベーションを維持できる
友達同士で矯正治療を受けることにより、治療に対するモチベーションを維持しやすくなります。
矯正治療では、一般的には数年かけて歯を理想の位置まで移動させます。
また歯を移動させた後は、保定期間といって歯をその場所で固定する期間もあります。
そのため、思いの外時間がかかり、途中でモチベーションが維持できなくなるというケースも珍しくありません。
しかし友達も一緒に矯正治療を受けていることを考えると、「自分も頑張らないと」とモチベーションを維持することにつながりやすいです。
ちなみに、こちらは友達同士だけでなく、兄弟や親子同士で矯正治療を受ける場合にも同じことが言えます。
情報を共有できる
お互いに情報を共有できるという点も、友達同士で矯正治療を受けることのメリットです。
矯正治療を受けるにあたっては、ある程度矯正治療に関する知識を頭に入れた上で、歯科クリニックを訪れる方がほとんどです。
しかし、実際治療を受けてみなければわからないことはたくさんあります。
例えば装着時の違和感が少ないと聞いていたマウスピース矯正に対し、なかなか違和感が拭えないという方も中にはいます。
また取り外しができるのがマウスピース矯正のメリットですが、この取り外しが意外に面倒に感じるというケースもあります。
友達同士で矯正治療を開始すれば、このようなどちらかが感じたことも共有でき、その後の矯正治療に活かせる可能性があります。
喜びを共有できる
友達同士で矯正治療を受ければ、歯が移動したときの喜びを共有できます。
矯正治療によって歯を理想的な位置に移動させたとき、その方が非常に喜びを感じるのは、「歯並びがキレイになったね」と言ってもらえる瞬間です。
しかし、そこまで大きく歯を移動させなかった場合、必ずしもその変化に気付いてもらえるとは限りません。
一方友達同士で矯正治療を受ける場合、少しの変化でもその友達に気づいてもらうができ、褒めてもらえます。
もちろん逆も然りで、友人の歯並びを褒めることができ、友人関係はより良好になります。
不安が軽減される
矯正治療に対し、「思い通りの仕上がりになるのか」という不安を抱えているという方は多いでしょう。
また治療を開始した後も、痛みや違和感、見た目への不安などにおそわれることがあります。
友達同士で矯正治療を受ける場合、これらの不安を共有し、互いを励まし合うことができます。
そのため、精神的な負担は必然的に軽減されます。
友達同士で矯正治療を受けるデメリットは?
友達同士で矯正治療を受ける場合、以下のようなデメリットにつながる可能性もあるため、注意が必要です。
・治療期間が異なる場合がある
・嫉妬心を抱くことがある
各デメリットについて詳しく説明します。
治療期間が異なる場合がある
友達同士で矯正治療を受けたとしても、必ず同じ時期に治療が完了するとは限りません。
こちらは異なる治療法を選択した場合でも、同じ治療法を選択した場合でも同じことです。
矯正治療によって改善させる歯並びは、人によって千差万別です。
そのため、例えば自身の歯並びの悪さが重度で、友人が軽度の場合、かなり早めに友人の治療が終わってしまうことがあります。
もちろん、一人で治療を継続しなければいけない期間については、前述したようなメリットを得ることができません。
嫉妬心を抱くことがある
友達同士で矯正治療を受けた場合、治療結果によっては嫉妬心を抱く可能性があります。
例えば友人の歯の移動が早く、自身はなかなか動かない場合、嫉妬してしまうことが考えられます。
また友人は理想に近い歯並びになったものの、自身はそこまで納得のいく仕上がりにならなかったとします。
このようなケースでも、嫉妬心は少なからず生まれるでしょう。
これらのケースでは、嫉妬心がつい表に出てしまい、素直に喜び合えなかったり、友人関係が悪化したりすることも考えられます。
まとめ
大掛かりな矯正治療を受けるためには、きっかけが必要になるときもあります。
そのときのきっかけとして、友達が矯正治療を受けることを利用するのは構いません。
しかし、最終的に矯正治療を継続させ、理想の歯並びを目指すのは自分自身です。
そのため、基本的には友人など他の人のことは関係ないと思っている方の方が、矯正治療には向いていると言えます。