虫歯治療は、保険診療のものであればそこまで膨大な費用がかかることはありません。
しかし自由診療の場合や、治療期間が長くなってしまう場合などについては、トータルでかなりの費用がかかることも考えられます。
では、虫歯治療の途中でお金がなくなってしまった場合、どうすれば良いのでしょうか?
まずは歯科クリニックへ正直に相談する
お金が足りないと感じた際、最初に行うべきことは、現在通っている歯科クリニックの主治医や受付に現在の状況を正直に話すことです。
歯科医師にとってもっとも避けたい事態は、患者さんが治療途中で来院しなくなり、救えたはずの歯を最終的に抜歯せざるを得なくなることです。
事情を話せば、医師は医療の専門家として、現状の予算内で可能な最善の延命策を提案してくれます。
例えば自由診療のセラミックを予定していた場合は、一時的に保険診療の銀歯やプラスチックの被せ物に変更することで、費用を数分の一に抑えることができます。
また一度に複数の虫歯を治す予定であれば、痛みがある場所や進行が早い場所を最優先し、それ以外の治療は先送りにするなどのスケジュール調整も可能です。
さらに歯科クリニックによっては、窓口での分割払いに応じてくれるケースもあります。
これはカードやローンを通さず、次回の診察時に少しずつ支払う形です。
恥ずかしさを感じるかもしれませんが、歯科医師やスタッフはこうした経済的な事情による相談に慣れています。
今月はいくらまでなら出せるのかをはっきり伝えることが、歯を守るための第一歩となります。
デンタルローンの活用や支払い方法の多角化も検討すべき
手持ちの現金がなくても、金融サービスを利用することで治療を中断せずに済む場合があります。
特に根管治療や広範囲の虫歯の場合、一時的に数万円の負担が必要になることがありますが、支払いを分散させれば月々の負担を数千円程度まで抑えることが可能です。
まず検討したいのがデンタルローンです。
これは歯科治療に特化したローンで、一般的なカードローンに比べて金利が低く設定されていることが多く、保険診療の合算でも利用できる場合があります。
審査は必要ですが、Webから簡単に申し込めるものが増えていて、治療が終わった後も長期にわたって分割して返済できるため、生活への影響を最小限に抑えられます。
また歯科クリニックがクレジットカード決済に対応していれば、カードの分割払いやリボ払いに切り替えることで、当座の支払いを先延ばしにできます。
もちろん金利手数料はかかりますが、放置して悪化した後にインプラントや入れ歯が必要になれば、数十万円単位のさらなる出費が待っています。
今ここで数%の手数料を払ってでも治療を完結させることは、将来的なトータルの医療費を削減するという意味で非常に合理的な経済判断といえます。
公的な支援制度の利用も考えよう
経済的な困窮が深刻で、一般的な歯科医院での支払いがどうしても困難な場合は、社会福祉法などが定める無料低額診療事業を活用するのも手です。
この制度は生計が困難な方に対し、医療費の自己負担額を免除、または減額する仕組みです。
済生会などの大きな病院の歯科や、地域の一部診療所がこの事業を行っています。
この制度を利用するためには、まずお住まいの地域の役所にある福祉窓口や保健所、または地域包括支援センターに相談し、実施している医療機関を教えてもらう必要があります。
対象となるのは低所得者や失業者、住居のない方など多岐にわたり、基準は各施設によって異なりますが、一定の減免を受けながら適切な治療を継続することが可能です。
また他にも持病があり、月々の医療費が一定額を超えている場合は、高額療養費制度の対象になる可能性もあります。
さらにどうしても生活が立ち行かないほど困窮しているなら、生活保護の医療扶助を受けることで、自己負担なしで治療を受ける道も開かれます。
保健所や大学病院の相談窓口でアドバイスを受けるのもアリ
個人の歯科クリニックでは話しにくい場合や、どのように治療を進めるのが経済的に最適か迷っているなら、地域の保健所や大学病院の相談窓口を頼るのが有効です。
保健所では歯科医師による無料の健康相談を行っていて、現在の症状や経済状況に応じた適切な医療機関の紹介、今後の治療についての専門的な助言を得ることができます。
また大学病院は教育や研究機関としての側面があるため、一般的な歯科クリニックよりも相談体制が充実していることが多く、明瞭な会計基準で相談に乗ってもらえます。
稀に臨床実習への協力という形で一部費用が抑えられるケースや、最新の治療を比較的安定した価格で受けられる場合もあります。
大学病院の受付には医療福祉相談室が設置されていることが多いため、そこで費用の不安について相談するのも一つの手です。
さらに、今年度中に支払った医療費が家族分を含めて一定額を超えるのであれば、確定申告で医療費控除を受けることで支払った税金の一部が還付されます。
これは今すぐの解決策にはなりませんが、最終的な実質負担額を減らすための重要な手段です。
まとめ
虫歯治療の途中でお金が底をついたとしても、歯科クリニックに相談したり、デンタルローンや公的支援制度を利用したりすれば、治療を継続できる可能性はあります。
そのため、絶対に患者さんの自己判断で治療を中断してはいけません。
虫歯治療を途中でやめてしまうと、一切治療しないケースよりも口内環境が乱れてしまう可能性があります。
