【武蔵小金井駅前の歯医者・予防歯科】激安の歯磨き粉のリスクについて

ドラッグストアやディスカウントストアなどを見ていると、稀に相場より大幅に安い歯磨き粉が販売されていることがあります。
なるべくコストを抑えたい方は、このような商品に飛びつくこともあるかもしれませんが、激安の歯磨き粉にはそれなりのリスクがあります。
今回はこちらの内容について解説します。

激安の歯磨き粉のリスク4選

激安の歯磨き粉には、以下のようなリスクが潜んでいます。

・歯面の摩耗
・磨いた錯覚と粘膜刺激
・予防成分の不足、低濃度
・成分リスクと品質管理

各項目について詳しく説明します。

歯面の摩耗

激安の歯磨き粉には、安価で大量生産が可能な炭酸カルシウムやシリカといった研磨剤が粗い粒子のまま、あるいは高濃度で配合されているケースが少なくありません。

研磨剤は、歯の表面に付着したステインやプラークを物理的に削り落とすために必要な成分です。
しかしその粒子が粗すぎたり配合量が多すぎたりすると、歯にとってもっとも重要な保護層であるエナメル質まで一緒に削り取ってしまうリスクが高まります。

エナメル質は一度失われると二度と再生しないため、毎日のブラッシングで少しずつ摩耗していくと、内側にある黄色っぽい象牙質が透けて見えるようになり、かえって歯が黄ばんで見える原因になります。

さらに、歯の根元部分のエナメル質は非常に薄いため、ここが削れると“くさび状欠損”と呼ばれる溝ができ、知覚過敏を引き起こす直接的な引き金になります。

高価格帯の歯磨き粉では、歯を傷つけにくい低研磨性のシリカが選定されていたり、粒子の形を丸く加工して摩擦を抑えたりする工夫がなされています。
一方、激安品ではそのようなコストのかかる処理が行われていないことが多く、日常使いによる知覚過敏や歯の寿命低下を招く恐れがあります。

磨いた錯覚と粘膜刺激

多くの激安歯磨き粉には、泡立ちを良くするためにラウリル硫酸ナトリウムなどの強力な合成界面活性剤が発泡剤として使用されています。
ラウリル硫酸ナトリウムは非常に安価で優れた発泡性を持つため、コスト重視の製品には欠かせない成分です。

しかし、過剰な泡立ちは大きなデメリットを生み出します。
口の中が瞬時に泡で満たされると、実際にはプラークが十分に落とせていないにもかかわらず、ユーザーは「しっかり磨けた」という強い錯覚を覚えてしまい、ブラッシング時間が極端に短くなる傾向があります。

プラークは粘着性が高いため、泡の力ではなく毛先で物理的にこすらなければ除去できません。

また、ラウリル硫酸ナトリウムは脱脂力や刺激性が強いため、口の粘膜を保護している粘膜層を破壊し、口腔内を乾燥させる原因になります。
口が乾くと、唾液が持つ本来の抗菌作用や自浄作用が低下し、細菌が繁殖しやすくなって口臭の悪化や虫歯・歯周病の進行を招きます。

さらに、肌が敏感な方や体調が優れないときには、この強い刺激が引き金となって、口内炎が頻発したり、口の粘膜が剥がれ落ちたりする粘膜トラブルのリスクも報告されています。

予防成分の不足、低濃度

歯磨き粉のもっとも重要な役割の一つは、虫歯を予防し歯を強くする薬用成分の供給です。
特にフッ素は、初期虫歯の再石灰化を促進し、酸に強い歯質を作るために不可欠です。

日本の薬事法では、フッ素濃度は最大1500ppm(市販品では1450ppm程度)まで配合することが認められていて、近年の標準的な歯磨き粉にはこの高濃度フッ素が配合されています。
しかし、100円前後などの極端に激安な歯磨き粉や、海外から並行輸入された格安品の中には、そもそもフッ素が全く配合されていない製品や、配合されていても数百ppm程度と低濃度な製品が散見されます。

フッ素のほかにも、歯周病を予防する殺菌成分や、抗炎症成分といった高価な薬用成分が、激安品ではコストカットのために省略されるか、効果が期待できないほどの微量しか入っていないことが一般的です。

その結果、ただ口の中を泡立てて清涼感を得るだけの化粧品扱いの製品になりがちで、虫歯や歯周病を積極的に予防する効果が乏しく、長期的に見ると歯科治療費がかさむという本末転倒なリスクを抱えることになります。

成分リスクと品質管理

ディスカウントストアやオンライン通販で流通している、1個あたり数十円~100円台で買えるノーブランドの海外製激安歯磨き粉には、成分の安全性や品質管理におけるリスクが付きまといます。

過去には、海外製の極端に安価な歯磨き粉から、本来は不凍液などに使われる有害物質のジエチレングリコールが検出され、世界的な回収騒ぎに発展した事例があります。

また日本国内で製造・販売されている製品は、厚生労働省が定めた厳しい医薬品医療機器等法に基づいて安全性が担保されています。
これに対し個人輸入や非正規のルートで入ってきた激安品には、国内で禁止されている強い漂白成分が配合されていることがあります。

これらは一時的に歯が白くなるような効果を謳うものの、歯の神経を痛めたり、歯茎に化学的な火傷)を負わせたりする危険性があります。
さらに、安価な容器から有害な化学物質が中身のペーストに溶け出しているリスクや、製造工場の衛生管理が不十分で細菌が混入しているリスクも否定できません。

毎日必ず口に入れ、一部は体内に吸収される可能性があるものだからこそ、出所不明な激安品には健康被害のリスクが潜んでいます。

まとめ

冒頭でも触れた通り、コストを重視する方は、ついつい値段だけを見て歯磨き粉を買ってしまいがちです。
毎日使い続けるものであるため、安価であるに越したことはありませんが、毎日使用するのであれば当然安全性も考慮しなければいけません。
そのため、相場に近い価格で、自身がケアしたい症状をカバーできる成分が含まれている歯磨き粉が一番適切です。

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