日々のデンタルケアに使用するアイテムには、歯ブラシの他にもデンタルフロスなどのサポートアイテムが挙げられます。
またフロスにはさまざまな種類がありますが、中でも使い方が難しいものに糸状のロールタイプがあります。
今回は、ロールタイプのフロスをうまく使うコツについて解説します。
ロールタイプのフロスをうまく使うコツ4選
ロールタイプのフロスをうまく使用するコツは以下の通りです。
・適切な長さに切って中指に巻き付ける
・人差し指と親指の間隔を1~2cmに保つ
・横にスライドさせながらゆっくり入れる
・歯の側面に沿わせて上下に動かす
各項目について詳しく説明します。
適切な長さに切って中指に巻き付ける
ロールタイプを扱う上での第一歩は、取り出す糸の長さと、それを固定する指の選択です。
多くの人が短めに切ってしまいがちですが、これが操作性を下げる大きな原因になります。
理想的な長さは約40cmであり、これは指先から肘までの長さがちょうど良い目安となります。
この長さを確保することで、口の中のすべての歯間を掃除する際に、使用済みの汚れた部分をずらしながら、常に清潔な新しい面を使う余裕が生まれます。
また切り取ったフロスは、両手の中指にそれぞれ2〜3回ほど軽く巻きつけます。
人差し指や親指ではなく、中指に巻くことが最大のコツです。
これにより、親指と人差し指が完全に自由な状態になり、糸をコントロールするための自由な操作指として機能させることができます。
中指に巻きつけた状態で、左右の指の間隔が10〜15cm程度になるように調整します。
この基本姿勢を正しくマスターすることで、手元がブレにくくなり、奥歯のような手の届きにくい場所でも無駄な力を入れずに安定したコントロールが可能になります。
糸が短すぎたり、人差し指に巻いてしまったりすると、口の中で糸を引っ張るスペースが足りなくなり、操作が極端に難しくなるため注意しましょう。
人差し指と親指の間隔を1~2cmに保つ
中指に糸を巻きつけたら、次に親指と人差し指を使ってフロスを制御します。
ここでもっとも重要なコツは、実際に歯と歯の間に滑り込ませる部分の糸の長さを、わずか1〜2cm程度と非常に短く、かつピンと張った状態にキープすることです。
多くの初心者は、指と指の間の糸を5cm以上長く残したまま歯間に挿入しようとします。
しかし、糸が長いとたるみが生じてしまい、力がダイレクトに伝わらなくなります。
その結果、必要以上の力任せな操作を誘発し、コントロールを失ってしまいます。
指の間隔を1〜2cmに狭めることで、指先が歯のすぐ近くに配置されるため、極めて繊細な力加減が可能になります。
上の前歯を掃除するときは、片方の親指ともう片方の人差し指で下から上へと押し上げるように支えます。
一方で奥歯や下の歯を掃除するときは、両手の人差し指の腹を上手く使い、上から下へと押し込むようにコントロールするとスムーズに狙った場所へ入ります。
このように、対象となる歯の位置や上下に合わせて指の組み合わせを適切に変えながら、常に1〜2cmのタイトな間隔を維持し続けることが大切です。
横にスライドさせながらゆっくり入れる
歯と歯が接触している部分は、非常に狭くタイトに閉じているため、フロスを通す際にもっとも引っかかりやすい難所です。
ここを通過させようとして、上から下へ一気に強い力でグッと押し込んではいけません。
勢い余ってフロスが急に突き抜けた瞬間、下にあるデリケートな歯茎を強く直撃し、傷つけて出血させてしまうリスクが非常に高くなるからです。
安全に挿入するためのコツは、のこぎりを前後に引くようなイメージで、フロスを左右に小さく細かくスライドさせながら、ゆっくりと少しずつ下へ滑り込ませていくことです。
横方向の振動を加えながら軽い力で下方向へテンションをかけると、狭い隙間であっても糸の繊維が自然と形を変え、摩擦が軽減されてスムーズにスルッと中に入っていきます。
力を入れてもどうしても入らない場所がある場合は、その部分の歯と歯の間に隠れた虫歯の穴があったり、詰め物や被せ物に段差や不具合が生じていたりする可能性があります。
その場合は無理をせず、かかりつけの歯科クリニックに一度相談してチェックしてもらうのが賢明です。
歯の側面に沿わせて上下に動かす
フロスが歯と歯の間に無事に入った後、ただそのまま真っ直ぐ上へ引き抜くだけでは、隙間に詰まった大きな食べカスしか取れず、最も落とすべきプラークはほとんど除去できません。
プラークは歯の平らな側面にしがみつくように付着しているため、その壁面を物理的にしっかりとこすり落とす必要があります。
そのためには、フロスを歯の丸みに沿わせるようにして、アルファベットのCの字型を作るように意識して巻き付けるのが最大のコツです。
歯間に挿入したフロスを、まずは隣り合う2つの歯のうち、どちらか片方の歯の側面を包み込むようにグッと引き寄せます。
Cの字型にしっかり沿わせた状態をキープしながら、歯茎の溝の中に1〜2mmほど少しだけ沈み込ませ、そこから歯の頭の方に向かって、上下にこすり上げるように動かします。
片方の面が終わったら、フロスを一度抜くことなく、今度はもう一方の隣の歯の側面に同様にCの字型に沿わせて、同じように上下に動かして汚れをかき取ります。
両方の側面が完全にキレイになったら、挿入時と同じように前後に小さく動かしながら上に引き抜きます。
もし奥歯などで上への引き抜きが難しい場合は、片方の中指の糸を潔く外し、横からスーッと引き抜くと、歯茎や詰め物に負担をかけずに安全に回収できます。
まとめ
前述した通り、ロールタイプのフロスをうまく使用するには、さまざまなポイントを押さえておかなければいけません。
しかし、使いこなせば非常に虫歯予防効果の高いサポートアイテムであるため、興味がある方はぜひ使用してみてください。
もしいきなりロールタイプを使うのは気が引けるというのであれば、ホルダータイプなど比較的使いやすいものから始めてみましょう。
