【武蔵小金井駅前の歯医者・予防歯科】虫歯になりやすい野菜は存在するのか?

虫歯予防を意識するにあたって、もっとも摂取しなければいけないと言っても過言ではないのが野菜です。
野菜は栄養豊富であり、虫歯菌や歯周病菌にも強さを発揮してくれる栄養素も多く含んでいます。
では、“虫歯になりやすい野菜”はこの世に存在するのでしょうか?

トマトは注意すべき

野菜そのものがお菓子のように直接的に虫歯の原因になることはありませんが、トマトは注意すべき野菜の一つだと言えます。

トマトはリコピンやビタミンが豊富で健康に良いイメージが非常に強い野菜ですが、歯科の観点からは酸性度の高さに注意が必要です。
口の中は通常、唾液の働きによって中性に保たれていますが、トマトを食べることで口内環境が一気に酸性へと傾きます。

酸が強くなると、歯の表面を保護しているエナメル質という最も硬い組織が一時的に溶け出す脱灰が起こります。
この状態が繰り返されたり、長時間続いたりすると、歯の表面が弱くなって虫歯菌の作り出す酸に抵抗できなくなり、虫歯が一気に進行しやすくなります。

またエナメル質が溶けて薄くなることで、神経に近い象牙質が露出し、冷たいものや熱いものがしみやすくなる知覚過敏を併発するリスクも高まります。

特に近年人気の高い高糖度フルーツトマトなどは、酸に加えて虫歯菌の栄養源となる糖分も多く含まれているため、ダブルの要因でリスクが上昇します。

だからといってトマトを完全に避ける必要はありませんが、だらだらと時間をかけて食べ続けることは避け、食後は口の中の酸と糖を物理的に洗い流すよう心がけましょう。

サツマイモの糖度と粘着性

サツマイモをはじめとする芋類は、野菜の中でもトップクラスの糖質を含んでいて、加熱することでその一部が甘い麦芽糖などに変化します。
虫歯菌は口の中にある糖分をエサにして酸を作り出すため、甘くて美味しいサツマイモは虫歯菌にとって格好の栄養源となってしまいます。

さらに危険性を高めるのが、サツマイモ特有のねっとりとした粘着性です。
噛み砕かれたサツマイモは唾液と混ざり合うことで、非常に粘り気のあるペースト状に変化します。
これが奥歯の複雑な溝や、歯と歯の間の狭い隙間にピタッとこびりつき、簡単には剥がれなくなってしまいます。

口の中に食べ物が残っている時間が長ければ長いほど、虫歯の危険度は跳ね上がります。
特に、焼き芋やふかし芋を日常的におやつ代わりとしてだらだらと食べる習慣がある場合は注意が必要です。

繊維質が多くて一見歯に良さそうに見えるからこそケアを怠りがちですが、食べた後は歯の溝にペーストが残りやすいです。
そのためうがいだけでなく、デンタルフロスや丁寧なブラッシングで、歯の隙間に残った甘い塊をしっかりと除去することが極めて重要です。

ホウレンソウの虫歯リスク

ホウレンソウなどの葉物野菜は、鉄分やビタミンが豊富で虫歯予防にも役立つ栄養素を持っていますが、構造的なリスクが存在します。

葉物野菜を茹でたり炒めたりして調理すると、しんなりとしてやわらかくなります。
しかし噛んだときに細かくちぎれた薄い繊維質が、歯と歯が重なり合っている部分や、歯と歯茎の境目に挟まりやすくなります。

この挟まった繊維そのものに強い甘みはなくても、繊維の隙間に口の中の他の食べカスや糖分が一緒に閉じ込められ、即席の細菌の温床を作り出してしまいます。

さらに繊維が挟まった状態を放置すると、密閉された空間で虫歯菌や歯周病菌が爆発的に繁殖し、歯の隙間の見えない部分から隣接面虫歯という厄介な虫歯を引き起こします。
このタイプの虫歯は初期段階で見ても気づきにくく、痛みが出たときには神経の近くまで進行しているケースが少なくありません。

ホウレンソウを食べた後に「歯の間に何かが詰まっているな」と感じたら、絶対にそのまま放置せず、歯ブラシやフロスなどで汚れをかき出す習慣をつけましょう。

加工された野菜の罠

生の野菜自体に強い虫歯リスクはなくても、利便性や美味しさを求めて加工された野菜チップスや野菜ジュースになると、リスクは跳ね上がります。

市販の野菜チップスは、油で揚げることで水分が抜け、野菜本来の糖分がギュッと凝縮されています。
さらに、パリパリとした食感を出すために表面が砂糖や蜜でコーティングされていることも多いです。
そのため、噛み砕くと唾液を吸って強烈な甘いペーストになり、奥歯の溝にセメントのように押し込まれて残ってしまいます。

一方の野菜ジュースは、加工の過程で虫歯予防や歯の清掃に役立つはずの食物繊維がほとんど取り除かれ、糖分のみが液体として抽出されています。
さらに、飲みやすくするために果汁や砂糖が追加されている製品も多いです。

液体は口に入れた瞬間、毛細管現象によって歯と歯の間や矯正器具の隙間など、あらゆる細かい部分に一瞬で行き渡り、目に見えない薄い糖分の膜を歯全体に張り巡らせます。
「野菜だから体に良い」という健康的なイメージから油断が生まれやすいですが、これらは実質的にお菓子やジュースと同等のケアが必要であることを忘れてはいけません。

まとめ

結論を言うと、虫歯の直接的な原因になる野菜というものは存在しません。
しかし、他の野菜に比べると、虫歯の原因になりやすい野菜が存在するのは確かです。
つまり、野菜の食べ方や食べた後のケアによっては、健康的な野菜であっても十分虫歯を引き起こす可能性があるということです。
このことは、すべての食べ物においてある程度共通して言えることです。

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