高熱が出ているときは、体の免疫力が低下するだけでなく、発汗や口呼吸によって唾液が減少し、虫歯のリスクが急激に高まります。
しかし、体調不良により普段通りの丁寧なケアが難しいケースも多いです。
今回は、高熱時でも実践できる具体的な虫歯予防対策について解説します。
高熱時の虫歯予防対策4選
高熱時でも実践可能な虫歯予防対策としては、主に以下のものが挙げられます。
・水分補給時の糖分と酸のコントロール
・口内の乾燥を防ぐ口腔ケアうがい
・体力に合わせた負担の少ないプラークコントロール
・薬や栄養補給のタイミングとアフターケア
各項目について詳しく説明します。
水分補給時の糖分と酸のコントロール
高熱の際は脱水症状を防ぐためにこまめな水分補給が最優先されますが、飲むものの種類に注意が必要です。
スポーツドリンクや経口補水液、乳酸菌飲料などは水分と電解質を素早く補給できるため重宝されますが、実は多くの糖分や酸性成分が含まれています。
熱で唾液の分泌が減っている口内にこれらが頻繁に流れ込むと、虫歯菌の活動が活発になり、歯の表面が溶け出す脱灰が進みやすくなります。
水分補給の基本は、糖分や酸を含まない水や麦茶にすることをおすすめします。
どうしてもエネルギー補給や電解質摂取のためにスポーツドリンクなどを飲む場合は、時間をかけてダラダラと飲まないことが鉄則です。
一気に飲んだ後、可能であれば仕上げに水を数口飲んで口の中に糖分を残さないようにするか、軽くうがいを挟むだけでも虫歯リスクを大幅に下げることができます。
また就寝直前の水分補給は特に虫歯になりやすいため、寝る前は必ず水か麦茶を選ぶように意識しましょう。
口の中が酸性に傾く時間をいかに短くするかが、高熱時の歯を守るための重要なポイントになります。
口内の乾燥を防ぐ口腔ケアうがい
高熱時は体温の上昇や口呼吸などによって、口の中が非常に乾きやすくなります。
唾液には口内の細菌を洗い流す自浄作用や、酸を中和して溶けかけた歯を修復する作用など、天然の虫歯予防システムが備わっています。
高熱によってこの唾液が枯渇すると、口内は一気に虫歯菌が繁殖しやすい酸性環境へと傾いてしまいます。
体がだるくて洗面所に立つのが辛いときは、枕元に水を入れたペットボトルや洗面器を用意し、寝たまま、あるいは少し上体を起こした状態でのこまめなうがいを取り入れましょう。
これだけで口内の乾燥を防ぎ、酸性度を和らげて虫歯菌の繁殖を抑える効果があります。
さらに効果を高めたい場合は、るマウスウォッシュやノンアルコール処方のマイルドな口腔潤滑液を併用すると、粘膜に負担をかけずに口内の潤いと清潔をキープできます。
うがいをする気力もない時は、濡らしたガーゼで口の中をそっと湿らせるだけでも乾燥対策になります。
水分を上手に使って、口内の砂漠化を防ぎましょう。
体力に合わせた負担の少ないプラークコントロール
熱が38度や39度もあるときは、洗面所で何分も立って丁寧にブラッシングをするだけの気力や体力が湧かないのが当然です。
しかしゼリー飲料やアイスクリーム、お粥など、やわらかくて歯に付着しやすい炭水化物や糖質を口にすることが増えるため、プラークは通常よりも溜まりやすくなっています。
このような緊急時は、完璧に磨くことよりも負担を最小限に抑えてプラークを落とす簡易的なケアに切り替えましょう。
水のいらないウェットタイプの歯磨きシートで歯の表面を優しく拭き取るだけでも、何もしないより遥かに虫歯予防になります。
またベッドに横になったまま、汚れが溜まりやすい歯と歯の間、歯と歯茎の境目だけをデンタルフロスや歯間ブラシでピンポイントで数ヶ所掃除するだけでも効果的です。
体を起こせない場合は、歯磨き粉を付けずにブラッシングし、最後にティッシュや手元のコップに吐き出す方法もあります。
自分の体調と相談しながら、もっとも楽な方法を選んでください。
無理をせず、今の体力でできる最低限の汚れ落としを心がけることが大切です。
薬や栄養補給のタイミングとアフターケア
高熱に伴う頭痛や関節痛、喉の痛みを和らげるために、解熱鎮痛薬や抗生物質などを服用することが増えます。
特に錠剤が飲めない子どもや高齢者の方、喉が腫れて痛む方向けに処方されるシロップ剤や粉薬、市販のチュアブル錠やトローチには、多くの糖分が付けられていることが多いです。
薬を飲んだ後は、そのまま眠気に襲われて寝てしまいがちですが、シロップや粉薬が口の中に残った状態で眠ってしまうと、夜間に虫歯が一気に進行する原因になります。
薬を飲んだら必ず水も一緒に飲むことを徹底し、口の中に薬の成分や甘みを残さないようにしてください。
また熱を早く下げるために氷砂糖やハチミツ、スポーツゼリーなどを摂取した際も同様です。
薬の服用や栄養補給は寝る直前をなるべく避け、服用直後に水でのブクブクうがいをセットで行う習慣をつけることで、高熱時のデリケートな歯を守ることができます。
薬によるケアが、歯の病気の引き金にならないよう意識しましょう。
まとめ
本記事でも触れた通り、高熱時はとても体がつらいですし、面倒になって適切なセルフケアを行わなくなるケースも多いです。
しかし、だからといって一切ケアをしなくても良いというわけではありません。
少しでも虫歯の発症を防ぐことができるよう、可能な範囲でケアをすることが、将来的な口内の健康を守ることにつながります。
