虫歯予防の一環として、豆乳を飲むことは決して悪いことではありません。
豆乳には歯を強くするカルシウムが含まれていますし、イソフラボンやサポニンは歯茎の健康を維持してくれます。
しかし、正しく虫歯予防を行うには、今回解説するポイントを押さえておかなければいけません。
虫歯予防として豆乳を摂取する場合の注意点4選
虫歯予防として豆乳を摂取する場合、以下の点には気を付けなければいけません。
・糖分に注意する
・就寝前の摂取とケア不足を避ける
・ダラダラ飲まない
・過剰摂取をしない
各項目について詳しく説明します。
糖分に注意する
虫歯予防の目的で豆乳を生活に取り入れる場合、もっとも警戒すべきなのは製品の原材料です。
市販されている豆乳には、大きく分けて無調整豆乳、調整豆乳、豆乳飲料」の3種類があります。
大豆と水だけで作られた無調整豆乳であれば、虫歯菌のエサになる糖分が含まれていないため、口の中が酸性に傾く心配はほとんどありません。
しかし飲みやすく加工された調整豆乳や、ココア・バナナなどの味がついた豆乳飲料には、多くの砂糖や果糖ブドウ糖液糖などが添加されています。
これらをお茶や水の代わりに日常的に飲んでいると、口の中のミュータンス菌が糖分を分解して酸を作り出し、歯のエナメル質を溶かしてしまいます。
健康に良いイメージがある豆乳ですが、味のついたものはジュースと同等の虫歯リスクがあると考えなければなりません。
虫歯予防を意識するなら、必ずパッケージの成分表示を確認し、砂糖が一切入っていない無調整豆乳を選ぶことが鉄則です。
最初は独特の大豆臭さに慣れない場合でも、料理スープのベースに使ったり、無糖の麦茶やコーヒーで割ったりすることで、糖分を増やさずに美味しく摂取することができます。
就寝前の摂取とケア不足を避ける
寝る前に温かい豆乳を飲む習慣がある方は、その後のオーラルケアを徹底しないと深刻な虫歯を引き起こします。
人間の口腔内は、起きている間は唾液が循環することで酸性に傾いた環境を中和したり、初期の虫歯を修復したりする自浄作用が働いています。
しかし、睡眠中は唾液の分泌量が極端に減少するため、口の中が乾燥し、細菌が爆発的に繁殖しやすい環境に変化します。
無調整豆乳であっても、大豆由来の微量な糖質やタンパク質などの成分が歯の表面や隙間に残ったまま眠りにつくと、非常に危険です。
少ない唾液の中では細菌の活動が抑えられず、夜間のうちに歯の脱灰が急速に進んでしまいます。
就寝前のリラックスタイムに豆乳を楽しんだ後は、たとえ無糖であっても必ず念入りなブラッシングを行ってください。
どうしてもすぐに磨けない状況であれば、せめて水でしっかりと口をすすぐ、あるいはマウスウォッシュを活用して口内を洗い流す習慣をつけましょう。
「豆乳は体に良いからそのまま寝ても大丈夫」という油断が、寝ている間の虫歯リスクを最悪のレベルまで高めてしまうことを忘れてはいけません。
ダラダラ飲まない
歯の表面を覆っているもっとも硬い組織であるエナメル質は、口の中のpHが5.5以下の酸性になると溶け始めると言われています。
これを臨界pHと呼びます。
無調整豆乳のpH値は一般的に6.0〜6.5前後であり、中性に近いため、これ自体が直接的に歯を強く溶かす酸性飲料というわけではありません。
しかし、問題となるのはその飲み方です。
デスクワークなどをしながら何時間もかけてコップ1杯の豆乳を少しずつ口に含むようなダラダラ飲みをしていると、口の中が常に中和されにくい状態が続きます。
わずかな成分であっても長時間口腔内に滞留すれば、口内の常在菌がそれを代謝し続け、結果として臨界pHを下回る環境を作り出してしまいます。
口内の健康を守るためには、飲む時間をしっかりと決め、ダラダラと時間をかけずに飲み終えるメリハリが大切です。
また、飲む回数が多すぎると、唾液が口内を中性に戻す時間が足りなくなります。
規則正しい食生活の一環として豆乳を組み込み、摂取した後は唾液の自浄作用が正常に働くための“口の休憩時間”を十分に確保するよう意識しましょう。
過剰摂取をしない
豆乳が虫歯予防に良いとされるのは、大豆に含まれるカルシウムが歯の再石灰化を助け、さらにグリシンなどの成分が口内の健康維持を後押しするからです。
しかし、「歯に良いから」と過剰に飲みすぎることは、全身の健康バランスを崩す原因になります。
豆乳には、女性ホルモンに似た働きを持つ大豆イソフラボンが豊富に含まれています。
適量であれば美容や健康に有益ですが、過剰に摂取しすぎるとホルモンバランスが乱れ、月経周期の乱れや体調不良を引き起こすリスクがあります。
また大豆タンパク質の摂りすぎは胃腸に負担をかけ、消化不良を招くこともあります。
唾液の質が低下して、結果的に虫歯や歯周病のリスクを高める悪循環にもなりかねません。
豆乳の1日の摂取目安量は、一般的に200ml〜400ml、コップ1〜2杯程度が適当です。
特定の食材だけに頼るのではなく、野菜や魚なども含めたバランスの良い食事を心がけることが、巡り巡って強い歯を作る土台になります。
まとめ
豆乳を摂取する場合の注意点を簡潔にまとめると、要は無調整豆乳を選び、飲んだ後は必ずブラッシングやうがいをすべきということになります。
気を付けなければいけないのはこれくらいなので、決して対策を取るのが難しいわけではありません。
その他の飲食物についても、なるべく糖分を避けつつ口内のケアを徹底すれば、虫歯につながるのを防ぎやすいです。
