虫歯予防を行うにあたって、ブラッシングと同じくらい大事なことがあります。
それは、日々摂取するものをきちんと選ぶことです。
また肉料理は多くの方が好みますが、これらの中には虫歯予防の観点からあまりおすすめできないものがいくつか存在します。
今回はその一部を理由とあわせて解説します。
虫歯予防の観点からおすすめできない肉料理4選
以下の肉料理は、比較的虫歯のリスクが高く、あまりおすすめできるものではありません。
・すき焼き
・豚の生姜焼き
・黒酢酢豚
・ハンバーグデミグラスソース
各項目について詳しく説明します。
すき焼き
すき焼きは、肉料理の中でも特に虫歯リスクが高いメニューです。
調理の過程で割り下に大量の砂糖やみりんを使用するため、口の中が強い酸性に傾きます。
虫歯菌は糖分を餌にして酸を作り出し、歯の表面のエナメル質を溶かしていきます。
すき焼きのタレは甘く濃厚で、肉の脂と混ざり合うことで粘り気が増し、歯の表面や歯間に長く留まりやすい性質を持っています。
口の中に糖分が滞在する時間が長ければ長いほど、虫歯の危険性は増加します。
さらに、すき焼きは柔らかいお肉を好んで使うことが多く、あまり噛まずに飲み込めてしまうため、口の中を自浄する効果を持つ唾液の分泌が促されにくいこともデメリットです。
さらにお肉と一緒に食べる白米も炭水化物であり、タレの糖分と合わさることで最悪のシナリオを作ります。
食事の後はすぐにうがいやブラッシングを行い、糖分を洗い流すことが必要不可欠です。
予防を意識するなら、砂糖の使用量を抑えた割り下にするか、タレにつける回数を減らすなどの工夫をしましょう。
豚の生姜焼き
甘辛い味付けが魅力の豚の生姜焼きも、注意が必要な肉料理です。
生姜焼きのタレには砂糖やみりん、そしてとろみをつけるための片栗粉などが使われることが多く、これが歯に悪影響を与えます。
タレの糖分がお肉の繊維にしっかりと絡みついているため、噛むたびに歯の溝や隙間に押し込まれていきます。
特に片栗粉によるとろみは、タレを歯にくっつきやすくする原因になります。
また豚肉の細かな繊維が歯と歯の間に挟まったまま放置されると、そこに糖分の高いタレが残り続け、ピンポイントで虫歯が進行する原因になります。
生姜自体には抗菌作用がありますが、タレの糖分によるリスクがそれを大きく上回ってしまいます。
対策としては、調理時に砂糖の代わりに甘味料を工夫したり、タレの量を少なめにしてカリッと焼き上げたりすることが効果的です。
食べた後は、歯ブラシだけでなくデンタルフロスや歯間ブラシを使い、歯の隙間に詰まった肉の繊維とタレの残りをしっかりと除去することが推奨されます。
黒酢酢豚
黒酢酢豚は、酸味と甘みが絶妙な人気の中華料理ですが、口の健康にとっては非常に過酷な環境を作り出します。
まず、ベースとなる黒酢の強い酸性が問題です。
口の中のpHが5.5以下になると、歯の成分が溶け出す脱灰が始まりますが、酢はこれを引き起こしやすい液体です。
さらに、黒ず酢豚には酢の酸味を和らげるために、通常の料理以上の大量の砂糖が使われています。
加えて、具材にお肉の旨味を閉じ込め、タレを全体に絡めるためにあんでコーティングされています。
この酸・糖分・高い粘着性の3つが揃うことで、歯の表面が酸で弱まったところへ、虫歯菌の餌となる糖分が長時間へばりつくという最悪の循環が生まれます。
お肉の周りの衣がタレを吸い込んで歯の隙間に残りやすいため、食後のケアを怠ると急激に虫歯リスクが高まります。
食べる際は、お茶や水を一緒に飲んで口の中の酸性度を薄め、食後は少し時間を置いてから優しく丁寧にブラッシングすることが大切です。
ハンバーグデミグラスソース
ハンバーグは子どもから大人まで大人気ですが、調理法とソースの選び方次第で虫歯のリスクを高めます。
ひき肉をこねて作るハンバーグは非常にやわらかく、ステーキなどの塊肉に比べて噛む回数が劇的に少なくなります。
よく噛むことは、天然の殺菌・洗浄液である唾液を分泌させるために重要ですが、ハンバーグは簡単に飲み込めるため唾液が出にくくなります。
さらに問題なのが、上からかけるデミグラスソースやケチャップソースです。
これらの市販のソースや煮込み用ソースには、大量の砂糖や果糖ぶどう糖液糖が含まれています。
やわらかいお肉の粒子と、甘く粘り気のあるソースが混ざり合うことで、歯の噛み合わせの溝に深く入り込み、留まりやすくなります。
虫歯の原因因子には細菌・食事・時間のほか宿主があり、歯の溝に汚れが留まる時間が長いほど危険です。
対策としては、ハンバーグのタネに軟骨やキノコを混ぜて咀嚼回数を増やす工夫をすることや、ソースを砂糖控えめのおろしポン酢に変更することなどが挙げられます。
もちろん、食後は溝の奥まで毛先が届くように丁寧にブラッシングをしましょう。
まとめ
肉料理はあまり虫歯になるというイメージがないかもしれませんが、実際はそのようなことはありません。
甘い味付けがされているものや、歯が溶けやすい材料を使用しているものは、著しく虫歯のリスクを高めることにつながるため、注意しなければいけません。
また肉だけでなく、魚料理や炭水化物、野菜類などでも、調理法によっては虫歯を発症しやすくなります。
